名経営者の建築と風水6<藤田田氏に学ぶ>

                               (日本マクドナルド、日本トイザらス創業者)

 今では当たり前のようにあるマクドナルドのハンバーガー店、食生活の違う日本で広めるのは無理だろうと言う周囲の予想を覆しここまで成功させたのが藤田田氏です。

1.リッチになる立地条件

 建築と風水ということはこの場合、店舗設計と場所。藤田氏は、はじめるにあたり、銀座通りがよく見える社長室から、長年眺めていると法則のようなものが存在することに気がついた。銀座ならどこでもいいと言うことでは無い、銀座通りの人の流れは、一丁目から四丁目までは新橋に向かって左側の往来が激しく、五丁目から八丁目にかけては、反対に右側の方が人の流れが多いこと。昭和46年7月20日に銀座三越の1階にマクドナルドのハンバーガー1号店をオープンした。銀座でも「商売になる場所」、つまり「儲かる場所」と、そうでない場所がある。儲かる場所と儲からない場所は,ものの10メートルも離れていないのである。藤田氏の商法では「10メートルは10キロメートル」しかし、そんないい場所はべらぼうに高い。あきらめず交渉し、当時三越の岡田社長の英断もあってやっと三越の軒先を安価で借りることができた。従来にはない作戦をあみだし、明るくモダンで清潔な立ち食いのイメージをつくった。作戦通り若い女性が殺到し、つられて男の客が来る。外人が来る。ヤングが来る。すぐに売り上げ世界記録を出し、アメリカの本家が肝をつぶした。ディズニーランドに代表されるようにアメリカの企業にはマニュアルとかノウハウはたくさんある。マクドナルドも2万5千ものマニュアルがあるが、日本には通用しないものが多くあった。それは直感であったが、自分を信じてマニュアルに反したことをしたのだ。風水もマニュアルは多くあるが、結局はその人のもっている動物的感覚が大きなウエイトを占めると思う。藤田氏も事業は理論では成功しないと言っている、「人間は動物だ」と言うこと、「知識」でなく「知恵」を使えと言うのがヒントです。逆にシンプルな考えをしているのかもしれません。

 

2.7822の法則
 藤田氏は宇宙法則について「7822の法則」をあげています。面積100の正方形に内接する円の面積は78、残りが22。空気中の成分、窒素78に対して酸素などが22の割合。人間の体も水分が78%、残りの物質が22%。数字で迷ったときには、それに当てはめてやるとうまく行くと言っています。たとえば売り場面積とかレンタブル比の割合を20ではちょっと違うなというのを22にするとうまく収まるとかです。面白いのが、世の中のお金持ちは、全人類の22%。残りの78%が中流以下になっていて、さらに世の中のお金は、78%がお金持ちの人達が持っていて、残りの22%を中流以下の人達が分け合っているという。

組織でも、78%はいわゆる平凡・ダメ社員。残りの22%は組織を引っ張っている。建築士は引っ張っている22%ですよね。お金のほうも法則通りに22%の部類になるように知恵を使いましょう。

3.他にも、カウンターの高さは92センチ。これはお金を払いやすい高さとか 色も呼び込む色を使っているとかパンの厚さは何センチが一番美味しく感じるなど店内には『ビジネス風水』が満載だ。

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