今回は医学博士で日本のホリスティック医学の第一人者、川越市に帯津三敬病院を経営されている帯津良一先生に焦点を当ててみました。病院のほかに帯津先生が会長をつとめるホリスティック医学協会では、体の悪い部分をパーツとしてそこだけを治療するという西洋医学的なものから一歩進んで、「全体」「関連」「つながり」「バランス」から考える総合医学で、目に見えない心や霊性を含めた「体・心・魂」の視点から「環境」まで含めた視点で健康を考えることを実践しているまさに風水的な考え方を医療に取り入れている方です。

「生命場の医学」と言うことを提唱されていて、外科医の立場から、たとえば体の中のすき間、肝臓と胃袋の間には何もないのではなく目には見えないつながりがあり、それは場というものとしてお互いが影響しあっていると言うことで説明出来ると言います。その延長として「生命場」=環境、つまり住環境において建築の役割と言うことになるのです。

著書も多く出ていますが、先生が監修をされている「建築医学入門」(松永修岳著)という本の中からどのように建築と病気が関連しているのか、いくつか抜き出して紹介したいと思います。

 

家を建てる際の建築医学のチェックポイント

1.病は家から

「病は気から」とは昔から言われていますが、建築医学からみると「病は家から」です。病気になると食事療法や運動療法を行う方は多いですが、実際には住環境が原因で病気になっている場合が大変多いのです。喜びや楽しさには、食事よりも住まい環境の方が大きく影響します。

2.部屋が狭いのに家具や物が多すぎると自律神経失調症になる

物が多いほどほこりが多くなりプラスイオンが増えます。うつ病や自律神経失調症の人の住む住居のほとんどが、部屋が散らかり、片付きません。室内と同様に自分の心の中も過密状態となり行き詰まってしまいます。

3.室内や外壁の色が性格に影響する

色彩は人の心の成長や脳の発達に大きく影響を与えます。たとえば玄関から廊下、ダイニング、リビング、子供部屋、主寝室に至まで、絵も掛かっていない白い壁の多い住居に住んでいたら、その白さが目に自然に入り込んでくることで、人の心をどのようにしてゆくでしょうか。そうした住環境で育った子供は、心が豊かに成長せず、キレやすくなる傾向があります。

人は色次第で心が病んだり、元気を失ったり悪いイメージが浮かびやすくなったり、その逆にやる気が湧いたり、優しくなったり、気力や集中力が高まったりします。

赤やオレンジ系はやる気や行動力、実行力を高め、黄色は好奇心や向上心、夢や希望をイメージしやすく、緑は調和、バランス、平和、人との強調力を高め、青は感情のコントロール、理解力を高めます。紫は霊的なもののイメージを高め、青紫は孤独や気品に関わる感情を高める。

黒、グレー、白は無彩色です。色とは光であり光がなければ色は存在しません。

赤いリンゴは赤の色を反射し他の色を吸収するので赤く、白い色は全ての色を反射した色です。白い壁紙の室内にいると、落ち着きを失いやすく、キレる子ども達の殆どが白い壁紙の中で生活しています。

黒は全ての色を吸収しています。心理的には黒は暖色、白は寒色。無彩色の白、黒、グレーはネガティブな心理を表現します。

私たちの心身の状態や学習能力などに、光と色がどれほど影響を与えるか、認識していただけることと思います。

 最後におすすめの帯津良一先生の著書を紹介します。

「全力往生」小学館(DVD付き)

 

名経営者の建築と風水5<帯津良一先生に学ぶ>